Asador etxebarri
Asador etxebarri(アサドール・エチェバリ)はミシュラン1つ星、世界のベストレストン50で最高3位を獲得した世界でも最も予約が取りづらいレストランのひとつに入るだろう。
etxebarriはビルバオから車で40分ほど山奥へと進んだ村にあり、バスク地方で伝統的に料理に利用されてきた薪と火にだけ向き合い続けた料理人Bittor Arginzoniz氏の芸術がここで体験できる。
名物のガリシア牛を筆頭に、魚介はもちろん、デザートにまでもこの薪と火を利用する。
「焼き台までの距離を微妙に調整しながら火力を操るのは長年の勘だ」と言うヴィクトル氏。
まさにこの調節がプロの技としか言いようがない。
世界中から美食家たちがetxebarriの為だけにこの村を訪れるという唯一無二の体験は素晴らしいものだった。
素敵なテラスでアペリティフを約1時間程楽しんだあとダイニングに移動し、コースがスタートする。
店内はこの村と窓から見える山々と同化するような落ち着いた造り。
まずは焼いた薄いパンの上に、脱水したトマトと黒オリーブ、タマネギのみじん切りとアンチョビを載せた品。
魚の臭みもなくパリパリといただけた。
自家製のチョリソー。ピリ辛でかなり美味。
水牛のモッツァレラは濃厚でとろけ、薪の香りと甘さを感じた。
貝とホースラディッシュはこっくりとした味。
網で焼かれた小タコは薪のスモークの香りがふわふわと香り、香ばしく美味しかった。
薪の香りをつけたキャビアとイベリコ豚のラードはたまらない美味しさに感動した。
自家製のバターは薪の香りがする黒い塩をかけた山羊のバターで、このバターはetxebarriを代表する一品だろう。
タラを卵と油を混ぜたものをスプレーで吹き付けて薪で焼く。
薪の香りがたちのぼり移ると焼けるそうだ。
バスク地方のソース”ピルピル”をオリーブオイルを乳化させたものと下に敷かれたケールも相性が抜群だった。
畑のキャビアとも呼ばれる涙豆はほんのり甘い香りと薪の香りが素晴らしかった。
バスク地方の他で食べた涙豆とは一線を画していた。
野菜のピクルスと一緒にいただく赤鯛はふわふわでトロトロで、夢中になって一滴残らずソースまでいただいた。
そしてアンガス牛。
塩加減と焼き加減が抜群に美味しい。
香ばしくパリパリする外側と、ギュッと濃厚に垂れてくる内側。
薪の香りも強くスペインならではの肉の旨みを感じられた。
デザートはビーツのソースに入ったミルクアイスクリーム。
これも人気の一品で、言うまでもなく感動するほど美味しかった。
そして最後にチーズケーキにフィナンシェ。
4時間というランチタイムは大満足なものとなった。
ちなみにワインはDRC。
4時間で徐々に開いていくワインも楽しめた。
最高だった、と言わざるを得ないetxebarriでの丸一日を”食べる”という体験。
また必ず訪れたい。
Information
Asador etxebarri
San Juan Plaza 1, 48291 Atxondo, Bizkaia
+34 946 58 30 42
URL: https://www.asadoretxebarri.com